こんにちは、さややです。鍵山優真(かぎやまゆうま)選手、16歳、ジュニアとして、全日本選手権の表彰台に乗り、実力を発揮しました。当ブログでは、鍵山優真選手の2019年全日本選手権の内容を、どこよりもわかりやすくお届けします!
鍵山優真、シニア転向へ自信をつけた全日本銅メダル!
全日本選手権終了後のインタビューで、鍵山選手はこう答えています。
「ショートから4回転も入れられて、フリーでも3アクセルを2本成功して、自分はジュニアじゃなくてシニアの舞台でも戦える選手なんだと実感できました」
(Number「フィギュアスケート氷上の華」2019/12/27)
昨年11月、全日本ジュニア選手権に高得点で優勝したあとにのぞんだ、ジュニアグランプリファイナル。
非公認ながら当時のジュニア最高得点を出していた鍵山選手は大きな注目を浴び、佐藤駿選手とともに優勝候補として臨んだトリノですが、残念ながら4位に終わりました。
キス&クライで悔しそうに唇を噛みしめる表情が印象に残っています。
トリノで気持ちを切り替えて…
自信のインスタで、「悔しさをバネに次の全日本選手権もがんばります」 と書いていた鍵山選手。
それを試合で実現してしまった精神力に脱帽しました。
鍵山優真(かぎやまゆうま)、全日本2019のショートプログラムで痛恨のミス、プロトコル(得点詳細)
鍵山選手、ショートプログラム「宿命」
冒頭のトリプルアクセルが抜けてしまい、ゼロ点になるという痛恨のミスが出てしまいました。
そのあと、3回転を4回転トゥループにするという驚異のリカバーを見せました!
トリプルアクセルがなかった影響はは大きく、77.41点で7位発進。
表の1行目が得点詳細です。
(左から)順位、選手名、所属、合計得点、技術点、演技構成点、スケート技術、つなぎ、パフォーマンス、振り付け、曲の解釈、減点、#滑走順
鍵山選手は今季、ジャンプが安定していたので、トリプルアクセルが抜けたのはホント、びっくりしました。
本人のコメントで「緊張していた」とのこと、それはそうですよね。
しかしその後は落ち着いて、点数の取りこぼしがないように演技していましたね。
ミスのあと、予定にはなかった4回転トゥループを入れて成功させていたのはさすがでした。
ミスがあるとどんな選手でも動揺していまい、ふだんできている構成でもできないことがあるのですが、鍵山選手はジュニアの試合では規程で入れていない、つまりふだんは試合で飛んでいないところで4回転を入れて、きれいに成功させていたのです。
なかなかできないことで、すごいです。
鍵山優真、全日本2019のフリー演技、ここがすごかった!まとめ
宇野選手も「鍵山くんが(男子選手の中でも演技は)いちばん良かった」と記者会見で認めるほどの素晴らしいフリー演技でした。
そのポイントをまとめると
予定の演技構成をすべてクリーンにこなし、ノーミスだったこと
4回転が2本ともGOE(出来栄え点)が3点以上つく美しいジャンプだったこと
3連続コンビネーションジャンプのファーストジャンプをループからアクセルに変更して難易度をあげていること
スピンがすべてレベル4
これをプロトコルで見ていきますね。
(下の表は1行目が得点詳細です。(左から)順位、選手名、所属、合計得点、技術点、演技構成点、スケート技術、つなぎ、パフォーマンス、振り付け、曲の解釈、減点、#滑走順)
4回転+2回転コンビネーションジャンプでGOE(出来栄え点)が3.39も!!
4回転2本、トリプルアクセル2本という高難度の構成、スピンがすべてレベル4、演技構成展が81.48点と、スコアだけ見ていたら、とても16歳のジュニアとは思えません。
シニアのトップ選手並みですよ!
圧巻のフリー演技「タッカー」の動画はこちら。
コミカルでスピードがあって楽しくて、名プログラムですよね。
フリーの得点は180.58点!
フリーだけでみると、順位は宇野選手につづく2位となり、なんと羽生選手を上回った得点を出しているのです!!
羽生選手の調子が悪くジャンプミスが多かったことを差し引いたって、これはすごいこと。
ショートプログラムでトリプルアクセルを決めてたら、合計で260点越していたでしょうから、強さがケタはずれ!
ジュニアグランプリファイナルでの悔しさが晴らせましたね!
鍵山優真、全日本選手権で3位になる驚きの強さ!
鍵山選手、ショートプログラムでミスして、まさかの7位から巻き返してきました。
合計257.99点で総合3位となりました。
ジュニアが全日本選手権の表彰台に乗るのは、宇野昌磨選手以来です!
ジュニアグランプリファイナル4位、全日本ジュニア選手権で優勝と、ジュニアで世界トップレベルであることはすでに証明済みでしたが、まさか、全日本選手権でシニアの強豪に混ざって表彰台に乗るとは…
鍵山選手がここまで強いとは!!!
正直に驚きました。
羽生結弦・宇野昌磨のオリンピックメダリストと、次世代の田中刑事、友野一希選手の間には正直、スコアに大きなギャップがあり、そこがなかなか埋まりませんでした。
田中選手、友野選手、がんばって〜〜!!と男子ファンとして応援してきましたが、
ついにそこに割ってはいる選手が出てきたのかと。
それがジュニア年齢だったので、さらに驚きが深いです。
(こうして3人が並ぶと、鍵山くんがいちばん小顔なのにもびっくり)
全日本選手権、男子シングルの順位表はこちら→
上位にいる顔ぶれを見ると、しみじみすごいです。
鍵山優真、めざすのは表彰台のいちばん上!
鍵山選手の強みは安定感と豊かな表現力。
フリーの冒頭、軽快なステップから4回転トゥループ。膝が柔らかく、踊り心があるのでステップにも見ごたえがあります。
今年の鍵山選手は、いろんなところが、すでにジュニア離れしていたんですよね。
冒頭で紹介したインタビューで印象に残った言葉をもうひとつ。
「この日本一を争う舞台でメダルを取ることができたのはすごく嬉しいです。でもその反面、ショートとフリーを(ノーミスで)揃えられなかったというのはちょっと悔しいです」
(Number「フィギュアスケート氷上の華」2019/12/27)
ノーミスで揃えられなかったのが悔しい
表彰台に乗っていて、なお上を見ていく意識の高さが感じられる言葉だなと思います。
「表彰台の一番上にも乗りたい」
「北京オリンピックが目標」
強豪ひしめく日本男子シングルで、メディアにそう語れるだけの強さを持っている鍵山選手。
2020ー21シーズンの活躍が楽しみです!
(早く競技会が開けるようになりますように!疫病退散祈願)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。