13歳という若さで全米選手権に優勝、翌年には連覇を成し遂げたアリサ・リウ選手。
この選手が天才と呼ばれる所以は全米選手権での優勝だけではありません。実はアリサ選手はトリプルアクセルと4回転ジャンプの両方を駆使するスケーターなのです。
身長が伸びたこととケガが重なり低迷したものの、北京オリンピックに出場、2022年3月世界選手権で3位表彰台に乗り、復活が喜ばれていました。
今後の活躍が期待されていたのに、突然の引退表明をしたアリサ・リウ選手。彼女の戦歴と家族をリサーチしました。
アリサ・リウ フィギュア界に現れた天才少女、最年少で全米選手権優勝
冒頭で述べたように近頃の女子フィギュア界は、ロシア勢と日本勢が、特にロシアの若い世代の活躍が目覚ましいですが、そこに待ったをかける存在がアメリカに現れました。
名前はアリサ・リウといい、彼女が世界から注目されるきっかけとなったのは、2019年の全米選手権でしょう。
当時13歳という若さで出場したのにも関わらず頂点に立ったのです。それは史上最年少女王の誕生でした。
フリープログラムではトリプルアクセルを2本組み込み、その上8本の3回転ジャンプを跳ぶエイト・トリプルを成功させ、ショートプログラム2位からの逆転優勝でした。
13歳とは思えない高難度のプログラムをクリーンに滑り切り、得点も143.62というハイスコアでした。
さらに翌年の2020年の全米選手権でも優勝し、2連覇を達成しました。
これがそのときのフリープログラムです。
今回は前回大会よりもさらに難度を上げてきました。
ショート2位発進で迎えたフリーは、トリプルアクセル2回に加えて4回転ルッツを跳び、着氷こそわずかに乱れましたがそれ以外は完璧な演技でした。
得点も160.12と前回大会よりかなり伸び、これはロシアの3人娘が叩き出した歴代最高得点にもせまるハイスコアです。14歳にして160点越えは将来が期待できます。
アリサ・リウ、トリプルアクセルだけじゃなく4回転ジャンプも習得!?
アリサ・リウ選手は4回転ジャンプとトリプルアクセルを両方試合で成功させている数少ない選手です。
先ほど紹介した全米選手権では、優勝した2大会ともトリプルアクセルを跳び、着氷しています。さらにトリプルアクセルに3回転トゥーループを付けたさらに高難度のコンビネーションジャンプを跳ぶこともできます。日本人では紀平梨花選手が試合で跳んでいるジャンプです。
アリサ選手がトリプルアクセルを練習し始めたのは2018年で、試合で始めて認定されたのも2018年でした。試合でも高確率で成功しているので、対応能力の高さと大舞台で実際に成功できるメンタルの強さも習得の速さに影響しているようです。
もう1つの武器である4回転ルッツは最近習得したようです。
2018年に練習し始め、2019年には試合で成功させています。こちらはトリプルアクセルほどの安定性はないようなので、もう一歩といった感じですね。
ここまで高難度のジャンプを跳べる1つの要因としては、彼女の体型が大きく関係していると考えられます。現在の身長は147㎝で、全米選手権で初優勝したときは140㎝でした。
ジャンプは軽い方が跳びやすいので、低身長に加えて細身の彼女は体型が有利だと言えます。
しかし、成長による体の変化に苦しめられる女子選手は多いです。現に彼女もこの1年で7㎝も伸びており、これからの成長も考えると、トップスケーターとなるには体型の変化との戦いになりそうです。
アリサ・リウ wikiで見るプロフィール
アリサ・リウ選手は5人姉妹の長女で、代理出産によって生まれました。2005年8月8日が誕生日の14歳(2020年6月現在)です父親のアーサー・リウさんは中国四川省でアメリカに移住し、弁護士として働きながら5人の子供を育てるシングルファーザーです。
スケートを始めたきっかけは5歳にときにオークランドの公開スケート教室に参加したことだそうです。
2019年に全米女王となったときはまだノービスの選手で、翌シーズンである2019-2020シーズンからジュニア大会に本格的に参戦し始めました。2019年のジュニアグランプリシリーズアメリカ大会で4回転ルッツとトリプルアクセルを成功させ優勝。続くポーランド大会でも優勝し、ジュニアグランプリファイナルでは首位発進でしたが、フリーの2本入れた4回転ルッツのミスで逆転を許し2位。世界ジュニア選手権では3位と出場したすべての大会で表彰台に乗り、高まる期待度に見合う結果を残しています。
女子フィギュア界の新星、アリサ・リウの両親は?父親は中国人なの?
アリサ・リウ選手は代理出産で生まれているので、母親は不明です。他の4人の兄弟も全員代理出産で、それぞれ別の母親だそうです。
父親のアーサー・リウさんは中国出身ですが天安門事件をきっかけにアメリカへの移住を決め、カリフォルニア大学を卒業しています。現在はアメリカで弁護士をしています。
代理出産についての法律は国全体で決められたものはなく、州ごとに決められており制度もまちまちのようです。カリフォルニア州はアメリカの中でも代理出産の制度が整備されています。出生証明書に両親の名前を書くことができるため、実子扱いになります。そのため、世界中から希望者が集まるようです。
アーサー・リウさんも代理出産に前向きな制度を持つところに魅力を感じてカリフォルニア州を選んだのかもしれません。
この記事の冒頭でお伝えしましたが、アーサーさんは5人の子持ちで、長女でフィギュアスケーターのアリサ選手と次女と下3人は三つ子らしいです。まだまだ幼い子供達を抱えて、弁護士と両立させているお父さんはかなりのやり手でしょうね。
アリサ・リウ、15歳の少女らしいインスタ
この選手は年齢からは想像できない試合中の大人っぽさと、キスアンドクライで見せる年齢に合ったあどけなさとのギャップが人気の一つでもあります。インスタでは15歳の少女らしい天真爛漫な姿を見ることができます。
こちらが彼女のインスタです。
投稿数は少なく、2020年に入ってからの投稿はまだ1回もありません。フォロワー数も4.6万人と他のフィギュア選手やスポーツ選手と比べるとそこまで多くないという印象です。これは彼女がまだシニアデビューをしておらず、国際大会はジュニアの試合しか出場していないことが関係していると考えられます。
アメリカでは全米選手権2連覇した天才少女として有名ですが、シニアの国際大会に出場していない彼女は世界的な認知度があまり高くないのでしょう。
しかし彼女の実力からすると、今後その名が世界に知れ渡る瞬間もそう遠くはないはずです。そうなったらインスタのフォロワー数も急激に増加しそうですね。
アリサ・リウ、かわいいのがわかる画像
ここまでアリサ選手の凄さについて語ってきましたが、ここでは可愛らしさをお見せしたいと思います。
まず1枚目は全米選手権で優勝したときの写真ですが、2位3位の選手達と比較すると身長の低さが目立ちますね。このとき、表彰台が高すぎて上がれなくて、他の選手達の手を借りて台に登ったそうです。
2枚目はジュニアグランプリファイナルのメダリスト達との写真ですが、同世代の選手と比べてもやはりやや小柄な体型なのでしょう。
打って変わって、プライベートを写した3枚目は、とてもお茶目で可愛いですよね。
試合中でも笑顔でいるところをよく見ますが、緊張感のないありのままの姿は年相応で愛嬌たっぷりです。この笑顔を見たらファンが増えること間違いなしでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。