こんにちは。さややです。Japan Open(ジャパン・オープン) 2020 Challenge、ライブ配信には、特典映像「町田樹45分 ~フィギュアスケート2020勢力図~」つき。
アーティスティック・スポーツの研究者として活躍する町田博士(博士号をとりました!)がフィギュアスケート2020シーズンについて熱く語りました!女子シングルの展望など、とっても興味深い内容でした。
当サイトでは、特典映像「町田樹45分 ~フィギュアスケート2020勢力図~」の町田さんのお話をどこよりもくわしくお伝えします!
特典映像「町田樹45分 ~フィギュアスケート2020勢力図~」
ジャパン・オープン観客を入れたフィギュアスケート競技会としては、2020−21シーズンの日本で最初の大会になります。
女子シングル
女子シングルは日米ロシアが席巻していることがISU世界ランキングから読み取れます。
パーソナルベストランキングを読み解きます。
町田樹の視点では…
ロシアのテストスケートで「けっこうミスが目立ったな。ロシアは鉄壁のノーミスという印象だが、そうではなくなっていた」
トゥルソワとコストルナヤがプルシェンコにコーチ変更をしたのは電撃。
エテリコーチは身体をねじってジャンプに入るという指導をしているが、プルシェンコはミーシンコーチの門下生で余計な力を使わずに身体を締めていくという指導法で、かなりスタイルが違う。
エテリコーチのジャンプの飛び方は20歳を越してそのジャンプが維持できている選手は少ない。
プルシェンココーチの飛び方は力を使わないので、体型の変化があっても影響しづらい。たとえばミーシンコーチのトゥクタミシェワは23歳だがトリプルアクセルも飛んでいる。
紀平梨花はトリプルアクセルは完全に習得しているので、4回転を1本でも入れてくれば、一気にパーソナルベスト上位を狙うことができる。
女子はトリプルアクセルを完璧に仕上げたプログラムをできれば、表彰台にあがることが充分に狙える。
とくに女子はショートプログラムに4回転を翔ぶことが出来ないので、トリプルアクセルを習得していれば非常に武器になる。
PCSで表現面をしっかりしているベテラン選手が上位に来ている。フィギュアスケート
女子シングルまとめ
ロシアの牙城は今シーズンは固いだろう。
しかし、エテリチームの勢いが北京五輪まで続くかは未知数。
紀平梨花が4回転を手に入れればそこに食い込めるし、アリサ・リウ(アメリカ)も。
男子シングル
男子は女子よりもシンプルに読める。
日米ロシアが北京五輪まではリードしていく。そのほかではイタリア選手が非常に力をつけてきている。
個人選手でいうと、ネイサン・チェン、羽生結弦が飛び抜けたパーソナルベストを持っている。
これにヴィンセント・ジョウ、宇野昌磨までがトップ選手といえる。
コリヤダは今年イチオシ。今季は非常に良いプログラム。ミーシンコーチの元に移籍してジャンプが安定してきた。男らしいたたずまいにバレエのテクニックを駆使した優雅な動きができるのが強みがある。
4回転を飛ばずに上位に上がってきているジェイソン・ブラウンはジャンプだけではなく、スピンステップ、表現力でここまで上がってきているので、そういう選手も注目してほしい。
男子まとめ
ネイサン・チェン、羽生結弦、ヴィンセント・ジョウ、宇野昌磨
気になるのは4回転ジャンプの基礎点変更になり、2021シーズンからルッツ・フリップが同点となる。それが適用されてくると、かなりパーソナルベストの順位が変わってくるだろうと予想する。
町田樹のフィギュアスケート観戦入門、採点の見方
技術点
各要素には、基礎点とGOE(出来栄え点)で採点がされます。
ジャンプは高さと幅、力みなく無駄な力がない美しいことも高得点の要素。
音楽とともに演技するスポーツなので、要素が音楽に合っていることも大事。
「きれいに飛んで着氷した」と感じられたら、得点も高くなっていると思いますので、そこを見てみてください。
GOE(出来栄え点)を積み重ねて高得点を取っている代表が羽生選手。
ほとんどのジャッジが、+3から+5をつける美しいジャンプを飛んでいて、フリーではGOEで23点以上
ただ単に高難度ジャンプを飛ぶだけではなく、いかに美しく飛ぶかということが高得点
PCS(演技構成点)
スケート技術は「スケーティングがどれだけうまいか」という技術的な面もある。
つなぎとは、各要素をこなす「とんだ」「まわった」ということにならず、いかにスムーズにつながっていけるか。
構成は大きなリンクをまんべんなく使っておどっているか、振付の独創性はここで表現されている。
演技構成点は技術点にともなって高くなることが多い。
特典映像「町田樹45分 」まとめ
こうして、北京五輪までのレースがもう始まっている。このジャパン・オープンはそのスタートといっていい。
新型コロナということで、選手・関係者は多大な苦労をしているが、「新しい競技会様式」というものを確立して、選手と観客が安心して参加できる大会を開催していってほしい。
どんな偉大なスケーターも経験がないような事態に、現役の若い選手がさらされていて、経験がないぼくはアドバイスができるというわけではない。
それぞれのチャレンジがこのジャパン・オープンではあると思うので、応援してください。
ということばで締めました。
Japan Open(ジャパン・オープン) 2020 チケット(ライブ配信)はこちらから
見ごたえのある特典映像でした。
エテリとミーシンのジャンプ指導法の違いとか、町田さんが「手をここにおいて、身体を絞るから、身体が1本の線に近づいて、ジャンプが安定するんですよ」と細かく説明してくれてて、すっごくわかりやすかった。
アナウンサーが「あと何分ですよ」って連呼するのはちょっと邪魔、というか、そのぶん、1秒でも多く町田さんに話してほしかった〜〜
5000円の有料配信ですが、これが見られるならオトクにすら感じますね
- Japan Open(ジャパン・オープン) 2020 Challenge
- カーニバル・オン・アイス2020
- 特典映像「町田樹45分 ~フィギュアスケート2020勢力図~」
最後までお読みいただき、ありがとうございました。