「羽生結弦(はにゅうゆづる)選手に似ている」と話題になったチャ・ジュンファン(チャ・ジュナン)選手は、実力派スケーターでありながら子役経験のある選手です。
韓国内ではk-popアイドルのような可愛らしい顔と抜群のスタイル、実力を兼ね備えた選手として期待されており、人気もうなぎ登りです。
この記事ではそんなチャ・ジュンファン選手の子役時代の経歴やフィギュアでの成績、魅力を紹介します。
チャ・ジュンファンはもともと韓国で子役として活動していた!?
可愛らしいベビーフェイスで整った顔立ちのチャ・ジュンファンは、子供時代に子役をしていました。CMやドラマにも出演しており、6歳のときには韓国でお土産としても大人気のチョコパイのCMに出演した経験もあったため、かなり世間認知度が高かったようです。
一躍その認知度を高めたのは、韓国の国民的スターであるキム・ヨナさんと共演したテレビ番組『キム・ヨナのキス&クライ』です。芸能人がスケートに挑戦し、勝敗を競う番組で、キム・ヨナさんは審査員として出演し、ジュンファンはスケーターとして出演しました。そこで脱落してしまった際に見せた涙で心を奪われた人が続出しました。
さらに、『アインシュタイン・ミルク』や『サムスン生命』、石鹸や消毒液の『Dettol(デトル)』など、多数のCMに出演していました。『サムスン生命』の撮影は日本の東京ビッグサイトで撮影してたようです。また、最近は韓国版VOGUEのファッションページでモデルも務めたようで、多方面で活躍しています。
チャ・ジュンファンと羽生選手が持つ多数の共通点、また2人の関係性は?
チャ・ジュンファン選手は羽生結弦選手との繋がりや共通点の多さから、“韓国のゆづ”と呼ばれることもしばしば。
今では韓国の男子シングルで頭一つ抜きんでた成績を持っていますが、かなり前から将来を期待された選手でもありました。“男子版キム・ヨナ”とその期待性から呼ばれることもありました。
話を戻しますが、ジュンファン選手は羽生選手と似ていると言われることが多々あります。整った顔立ちやスタイルの良さ、手足の長さなど容姿を比較すると類似点が多いです。
ちなみに両者ともに小さい頃からテレビに出演していましたが、髪型がマッシュヘアでそっくりです。
さらに、現在2人はブライアン・オーサーコーチのもとで練習しており、チームメイトでもあります。スケートの技術も羽生選手を参考に日々練習しているようです。
またオーサーコーチ曰く、ジュンファン選手は10代の頃の羽生選手の演技に似ているらしく、いかに意識しているかよくわかります。
このように両者は共通点が多く、ジュンファン選手は羽生選手と比較されることも多かったようですが、あまり気にせず自分のことに集中しており、メンタルも強い選手のようです。2019年のグランプリファイナルでは、羽生選手がジュンファン選手を呼び、ハグする姿も見られ仲良しのようです。
チャ・ジュンファンの飛躍の年を支えたフリープログラム『ロミオとジュリエット』
シニアに上がって間もないジュンファンだが、2018-2019シーズンにフリープログラムで披露した『ロミオとジュリエット』は、彼の実力を世界に知らしめるプログラムとなりました。
2017年のグランプリシリーズでシニアデビューを果たし、シニア2年目にも関わらず、目覚ましい成長を遂げたのです。
まず、第2戦のアメリカと第3戦の中国の2戦共に、世界のトップスケーターを抑えて表彰台に食い込み、グランプリファイナルに駒を進ました。それだけにとどまらず、グランプリファイナルでも素晴らしい演技を披露し、銅メダルを獲得したのです。
グランプリシリーズでのメダル獲得は韓国人の男子シングル史上初の快挙で、もちろんグランプリファイナルの韓国男子メダリストも史上初の偉業でした。
このとき使用した楽曲こそ『ロミオとジュリエット』です。この曲はフィギュアスケート界でも使用する人が多く、羽生選手や高橋大輔さんなどの日本人スケーターも使用したことのある定番曲ですが、そこにアレンジを加えて斬新で個性のある曲に変化させました。
冒頭の長台詞も珍しいですが、衝撃的だったのは終盤の「ジュリエーーーット!!」のところではないでしょうか。叫ぶのと同時に跳ぶジャンプは印象に残りますよね。
今までのフィギュア界にはなかったような感じでインパクトがありましたし、途中で何度も変わる曲調に雰囲気をよく合わせて滑っており、4分という短い演技時間でもストーリー性が感じられるプログラムでした。
チャ・ジュンファン、平昌五輪フィギュアスケート選手として出場した2017-2018シーズン
2017-2018シーズンのグランプリシリーズで初めてシニア国際大会デビューしました。
前シーズンの2016年にはジュニアグランプリシリーズを2勝し、グランプリファイナルでは3位となり銅メダルを獲得しています。こちらも韓国の男子選手として初めてメダルを獲得しました。
さらに世界選手権ではショートプログラムは2位と好発進し、フリープログラムでは順位を落としてしまいましたが、それでも5位入賞という成績でした。
国内選手権ではジュニアの年齢ながら優勝を飾り韓国内では敵なしの状態で、満を持して2017-2018シーズンにシニアに移行しました。
この年は母国開催の平昌五輪があったことも、シニアに挑戦した理由の一つでしょう。五輪代表決定戦は3戦にわたって行われ、1,2戦目では代表まであと一歩及ばない位置でしたが、3戦目で大逆転しシニア1年目にして五輪代表の座を手に入れました。
平昌五輪ではショートプログラムの順位は15位、フリープログラムは14位、最終順位は15位と表彰台どころか入賞にも届かない結果となったが、堂々とした演技を披露しました。
(本人のInstagramから、リンクでの思い出の写真です)
特にショートプログラムでは加点の付く4回転サルコーとエネルギッシュな滑りで、クリーンな演技でした。フリープログラムではジャンプでの転倒があったものの、ショートと一変して10代ながらしっとりとした大人の魅力のあるプログラムでした。この大舞台での勝負強さと経験が今のジュンファン選手を作っているのでしょう。
チャ・ジュンファンの身長や年齢は?プロフィールを徹底解説!
チャ・ジュンファンは小学2年生の学校の修学旅行がきっかけでフィギュアスケートを始めました。
韓国内ではフィギュアの神童と呼ばれるほど才能に溢れた選手だったようです。幼い頃から注目されていたが、周囲の期待通り結果も残しています。
ジュニアグランプリシリーズでは歴代最高得点を更新したことがあり、韓国の国内選手権では四連覇中です。
2018年に母国開催された平昌五輪では、代表枠が1枠という厳しい戦いを勝ち抜き、見事出場権を獲得しました。
シニアでもまだ18歳ながらグランプリファイナルで3位となるなど、韓国男子フィギュア界の革命を起こし続ける存在です。
身長は178㎝で長身というわけではないものの、線の細さと手足の長さがスタイルの良さを際立たせ、ジャンプやスピン、スパイラルなどエレメンツの1つ1つが美しく見えます。
男子シングルで必須でもある4回転ジャンプは、中でもサルコーの成功率が非常に高く試合で彼の武器でもあり、トゥーループも徐々に成功率が上がり試合でも成功する姿が見られるようになってきました。
他の4回転ジャンプもオーサーコーチのもとで、羽生選手や金博洋(ボーヤン・ジン)選手のような良いお手本が身近にいる環境で練習していることから、今後習得する可能性が大いにあります。今後どんな成長を遂げるのか見逃せない選手の1人です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!